光視症について(閃輝暗点以外)
2025.12.2|ブログ
みなさま、こんにちは。院長の杉山です。早いもので今年もあとひと月弱となりました。秋が瞬く間に過ぎ、猛暑の夏からいきなり冬になった感じさえしますが、インフルや新型コロナも一部で流行っているようなので、くれぐれもご注意ください。
さて、今回は前々回解説した「閃輝暗点」以外の「光視症」について解説します。光視症は一般に視野の中に光が走る自覚症状です。片一方の目で見える場合が多いですが、両眼に見えることもあります。原因には比較的多いものから順に、以下のようなものがあります。
1)眼の病気でも加齢変化でもない原因
A.眼内閃光
眼を閉じたときに眼球を圧迫するなどして網膜を刺激することによって、光が眼に射し込んでいないのに光の知覚が生まれる現象です。
B. 眼内反射
暗い部屋の中で小さな光源を見たとき、それ自体のほかに視野の別の場所にも暗い光が現れます。これは眼球内での光の反射や再反射が原因で起こると考えられています。
2)加齢変化
後部硝子体剥離といって、加齢によって水分が減少するために硝子体が縮み、網膜から剝がれる際に、網膜が引っ張られ、その刺激を光として感じることがあります。その後に飛蚊症を伴うことが多いですが、光視症は持続しないのが普通です。
3)眼の病気
網膜裂孔、網膜剥離、眼底出血、ぶどう膜炎など眼の病気によって光視症を生じることがありますが、いずれも飛蚊症を伴うことがほとんどです。したがって、光視症と飛蚊症がしばらく続いている場合は要注意で、一度、眼科で眼底検査を受けられるようお勧めします。
以上、今回は閃輝暗点以外の光視症について解説しました。危険な光視症(眼の病気によるもの)はそう多いわけではありませんが、まれに眼科的治療を要する場合もあるので注意が必要です。
ほかのことでも目について気になる症状がある場合は遠慮なくご相談ください。コンタクトレンズの処方希望やトラブルの方もお気軽にお越しください。






