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手元は30cm離しましょう
2022.6.28|ブログ

皆さんこんにちは、院長の内田です。
現代は近視の人が増えて世界的問題となっています。
近視の度数が大きくなるほど、将来眼の病気になる確率が増えるのです。
近視は、眼球の長さが23ミリを越えて伸びすぎるために、ピントが合わなくなってくる状態です。
小学校に入学して、本を読む時間が増える頃からだいたい17歳、遅い場合は19歳頃まで眼球の長さ(眼軸長)が伸び続けます。
それら、眼軸長の伸びの個人差ですが、遺伝もあり、ご両親が近視の場合は近視になる確率があがります。
その他注意しなくてはならないのは後天的要因です。
後天的要因の代表的な一つとして調節ラグがあります。
調節ラグとは、眼の中のレンズの力不足で生じる、眼の奥の中心部分の焦点ズレの事です。
これは30cmより近づいてものを見ると、大きくなる事がわかっており、焦点がずれると、
眼軸長が伸びる事は1990年から多く報告されています。昔、眼を離して見なさいと教育された記憶はありませんか?
30cmより近づいて長時間ものを見ると調節ラグが大きくなるので、30cm以上離すのが大事なのですね。
その他の近視の進む後天的要素としては、調節ラグのような眼の中心でなく、
眼球の中心以外(軸外)の焦点ズレ(軸外収差)があり、
多焦点コンタクトレンズ、オルソケラトロジーや多焦点眼鏡に軸外収差を減らす効果があります。
また、1日に2時間以上、日光のあたる所で過ごさない事も近視を進行させるので、
小学校や中学校では屋外での活動を2時間以上は設けるようにしています。
その他、眼の中の網膜に存在するムスカリン受容体をブロックする事も近視予防になり、点眼が発売されています。
後天的要素として色々な事がありますが、何もなしで簡単にできる、眼を離して読む事って、そういう訳で大事なんです。
高校を卒業するまでは、是非とも気をつけて下さいね。
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