冬に気をつけたい2つの眼の病気
2023.1.28|ブログ
2023年、新年が始まり1ヶ月がすぎようとしております。ここ数日、10年に1度と言われる寒波がおしよせ、
寒さも厳しく、奈良では珍しい雪も降りましたね。
今回は気温の下がる冬に気をつけたい2つの眼の病気についてお話しさせていただきたいと思います。
①『アレルギー性結膜炎』
この季節は、意外にアレルギー性結膜炎を発症する方が多い季節のようです。
もう少し後なら、花粉もたくさん飛んでいるし、うなずけるのですが、なぜ寒い時期に多くなってきたのでしょう?
それは、冬の暖房の中心がエアコンやファンヒータになってきたことによります。
温風により家のほこりが舞い上がり、温風の当たるところには、ダニが繁殖しやすくなるので、ほこりやダニも一緒に、
目や鼻の中に入ってしまいます。また、寒い為、窓は閉めっぱなしになり、空気の乾燥によって大量のハウスダスト・
動物の毛・花粉などのアレルゲンが浮遊しやすく、目のかゆみ・充血などのアレルギー性結膜炎の症状を誘発するのです。
予防するためには、空気清浄機をつけ、こまめな掃除や換気、日光消毒などがいいようですが、
症状が疑われたら眼科の受診をお勧めいたします。
②『結膜下出血』
気がついたら白目が赤く出血していて驚いて受診される方は少なくありません。
特に寒暖差が激しいこの季節、白目の出血はおこりやすいようです。
人間の目は寒さを感じると血管が緊張状態になり収縮し、一方で温かさを感じると血管が弛緩状態になる膨張します。
このしくみによって血管が緩んだ瞬間にプチッと血管が切れ、出血してしまうということです。
この出血状態を病名では「結膜下出血」といいます。痛みなどはなく、鏡を見たり人に指摘されることで気付くことが
ほとんどです。外見は派手で驚かれると思いますが、視力障害はなく1~2週間で落ち着くことが多いです。
それほど重症でない場合が多いのですが、万が一何か別の原因で出血している可能性もございますので、
このような症状があれば、眼科へ受診をしていただくと安心かと思います。
今年度の冬は、コロナウイルスだけでなく、インフルエンザウイルスも流行しているとのことです。
寒さによりおこることのある目の病気、体調に気をつけて、皆さま、あと少し寒さを乗り切りましょう!
スタッフ712