ブルーライトの影響(主に目に対して)
2025.10.16|ブログ
みなさま、こんにちは。院長の杉山です。記録的な今夏の猛暑もようやく終わり、だいぶ過ごしやすくなってきましたが、皆さまお変わりございませんか。
さて、今回は最近、時々話題にのぼる「ブルーライト」の影響について、目に対するものを中心に解説します。
ブルーライトとは太陽光由来のほか、パソコン、スマートフォン、タブレットなどのデジタルデバイス(DD)やLED照明から発せられる青い光のことを言います。
近年DDの長時間使用による眼精疲労やドライアイの増悪が指摘されていますが、これはブルーライトそのものの影響というより、長時間DDを見続けることにより目の調節筋が働き続けることや瞬きの回数が減ることの影響が大きいと考えられています。またDDから発せられるブルーライトが白内障や加齢黄斑変性の発症や進行に関与するという科学的根拠もありません。
DD使用時のブルーライトカット眼鏡には目の疲れ軽減効果を支持する十分な科学的根拠はないと日本眼科学会(2021年)の声明でも述べられています。一方、太陽光に含まれるブルーライトはDDに含まれるそれより何倍も多いため、屋外での適切な紫外線対策(サングラスや遮光眼鏡の使用)の方がより重要と考えられています。
目そのものへの影響ではありませんが、体内時計を調整するメラトニンの分泌をブルーライトが抑制し、その結果、睡眠障害が起こるという報告があります。DDにはブルーライトを抑えるナイトモードやブルーライト軽減モードが搭載されていますので、夕方以降はそれらを活用したり、DDの使用を就寝前には控えたりすることで睡眠障害を軽減することが可能と考えられます。
以上、今回はブルーライトの影響を目に対するものを中心に解説しました。目への影響としてはブルーライトそのものよりスマートフォンやパソコンなどの長時間使用自体に注意する必要がありそうです。
ほかのことでも目について気になる症状がある場合は遠慮なくご相談ください。コンタクトレンズの処方希望やトラブルの方もお気軽にお越しください。